ガラス作家 田中加奈子の制作日記

作品制作にまつわるエトセトラ

(オーダー制作)ホッとする明かりのテーブルランプ・作り方編

 

こんにちは(^O^)

 

ガラス作家の田中加奈子です!

 

オーダーいただいていたテーブルランプが少し前に出来上がりました。ご紹介をかねて、簡単に作り方も解説します!

 

 

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オーダーは「ホッとする明かり」。お部屋の中でここに置きたいというのも決まっていたので、その場所の写真をいただき、サイズ感だけうかがって、あとはオマカセでいいとのこと。

 

腕が鳴りますね(^^)

 

いつもは、イメージが固まってからガラスを選んだり、ガラスのパーツをつくったりするのですが、今回はめずらしく、ガラス選びから入りました。

 

「ホッとする明かり」と心の中で唱えると、頭に浮かぶのはゆらゆらする暖炉の炎のようなオレンジ色の明かり。帰り道ボウっと照らす街灯のような黄色みのある明かり。辺りを赤く染める夕日のような明かり。

 

そんな色を強く感じる明かりが浮かんだので、色が美しいガラスを選ぶことから始めました。

 

そして今回はもう一つチャレンジがありまして、ここのところ色数の少ない作品を多くつくっていたのですが、それは私のビビリがゆえで、そのままで充分美しいガラスに手を入れて台無しにするのが怖かったのです、、、。

 

だけど、やっぱり色の綺麗なガラスと仲良くなりたい!そしてこの美しさをオーダーしてくださった方に届いたい!

 

今回はそんな気持ちで制作しました。

 

①ガラス選び

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見ているだけでワクワクするこちらのガラスたちを使うことにしました。

 

 

②ランプベース選び

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使用する場所と希望のサイズから、ランプベースは美しい曲線のこちらに。

 

 

③設計図をかく
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ガラスでつくるランプシェードの部分を、実物大の設計図におこします。

 

 

④ガラスカット
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今回使用するガラスは、透過光と反射光で雰囲気の変わるものが多いので、一枚ずつ、ライトで照らして確認しながらガラスを選び、カットしていきます。

 

すべてカットしたところ
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今回のオーダーは「ホッとする明かり」

手書きでしか出せない線で温かみのある雰囲気を出したいので、すべてのピースが一つずつ違う形となり、ガラスカットだけで7時間くらいはかかったと思います。

 

 

⑤銅テープ巻き
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ここが一番単純作業ではありますが、ピースの数が多いので根気よく。3時間ほどかかりました、、、

 

 

⑥ハンダづけ
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ボール紙で型をつくったら、そこに巻き付けるかのように、まずはガラス同士をハンダを使って点でつなぎます。

 

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一旦全てを点でつけたら、筒の上下に銅線で補強をいれます。


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銅線の補強も点でつけたらボール紙の型からガラスを外します。


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全体にハンダづけします。

 

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全体のハンダづけが終わったところ。

ハンダづけ作業のみだと6~7時間といったところでしょうか。

 

 

⑦重心をとる
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ランプシェードが傾かないように、吊りながら重心を探します。

 

 

⑧スパイダーをとりつける
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先程みつけた重心に合わせてスパイダーとよばれる金具をとりつけます。写真は黒色に染めたあとのものです。

 

 

⑨ハンダ部分を染める
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ティーナと呼ばれる薬品で、ランプベースに合わせて褐色に染めます。

 

 

⑩配線をする
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簡単にON OFFできるようにスイッチもつけました。

 

 

⑪点灯を確認して完成
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今回はチラ見せです。

次回は全体の姿を消灯時、点灯時でご紹介しますね!

 

 

お楽しみに☆〜(ゝ。∂)

 

 

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【ガラス豆知識】

ガラスカットの面白さと難しさでもあるのですが、マーブル模様のガラスは、どこの部分を切り取るかによって同じガラスでも色や表情が異なります。

どうしても「この部分が使いたい!」というところが、元のガラスのどの部分なのかによっては、無駄なガラスが大量に出てしまうことがあるのです。悩みながらも、とっても良いカットができると小躍りしたいくらい嬉しいです^^