ガラス作家 田中加奈子の制作日記

作品制作にまつわるエトセトラ

(オーダー制作)虹色グラデーションランプ② 〜制作編〜

 

こんにちは(^O^)

 

ガラス作家の田中加奈子です!

 

前回に引き続き↓↓↓のお方にオーダーいただいたテーブルランプについて書いていきます。

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北海道札幌市白石区の美容室old main lodge(オールドメインロッジ)の服部直人さん

※以下ナオトとお呼びしま〜す

ナオトのブログ

ナオトのYouTube

 

 

前回を読んでいない方はコチラからどーぞ

piconoglass.hatenablog.com

 

 

それでは早速、制作過程をご紹介していきます。

 

 

①ランプベースの選定

今回は設置場所を後々変えられるものが良かったので、形状としてテーブルランプに決定。つくりたいもののイメージからいうと、どっしり自立するものというよりかは、自由な浮遊感を出したかったため、これからガラスでつくるシェード部分を吊り下げるタイプのランプベースを探すことにしました。

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需要が少ないステンドグラスのランプベース。廃盤につぐ廃盤で理想的なものに出会うまで大変だったぁ_:(´ཀ`」 ∠):

 

 

②ガラスパーツを作成

ランプベース探しと並行して、ガラスパーツの制作も進めていました。

 

以前、書いた下の記事の要領でガラスを焼いていきます。

piconoglass.hatenablog.com

  

元のガラスはこんな板状のもの

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これを小さく切ったり砕いたりしたものを
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重ねて並べて、電気炉にいれて焼成

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焼き上がったものがコチラ
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今回は使用する数が多いので、ひたすらガラスを焼いていきます。

 

 

③モールドを作成

ランプベースが届いたら、サイズ感を確認してモールドをつくります。

 

モールドとは?

ステンドグラスで曲面を出すための「型」です。このモールドに沿わせながら形を作り上げていきます。

 

今回は真ん丸球体のランプシェードを作りたいので、作品のサイズに合わせた発泡スチロール球を用意します。

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主に工事補修に使われるアルミテープを発泡スチロール球全体に巻いていきます。伸縮はしないので、擦り付けながら球体に沿わせます。
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これにガラスパーツをハンダで繋げて球体をつくっていくので、ガラス固定するためのパーツを取りつけます。

 

これでモールドは完成!

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長ーいボルトを貫通させて、両端にナットで止めています。

 

 

④ガラスパーツを球体に繋いでシェード部分をつくる 

②でつくったガラスパーツを一つ一つハンダでつないでいきます。全体の仕上がりがイメージ通りになるよう、ガラスのパーツの色や表情をよく見て、どこにどのガラスを使うか選びながらの作業です。

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 後で数を数えたら全部で300個弱ありました。その内半数くらいは②で私が焼成したガラスを使っています。

 

モールドを後で取り外すので、真ん中で上下に分かれるようにつくります。

 

モールドを取り外した状態

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この時点で既に下に落ちる透過光と影が美しい、、、 

 

 

外したものの内側から補強のための銅線をいれ、よく洗浄する、

 

上下を合わせて球体にして、ハンダ付けをして、、、

 

 

 

完成! 

 

 

 

今回は制作編なのでここまで!

 

次回の「完成編」をお楽しみに( ´ ▽ ` )ノ

 

 

 

チラ見せ

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