(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを④ 〜ランプのテーマ編〜
こんにちは(^O^)
ガラス作家の田中加奈子です!
美容室の10周年の記念としてオーダーいただいた「オブジェ」と「ランプ」について綴っております。今回はランプのテーマ編です!
これまでを読んでいない方はぜひこちらもお読みください
(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを① 〜オーダーくださった時の気持ち編〜
(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを② 〜オブジェのテーマ編〜
(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを③ 〜オブジェの制作編〜
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引き続き、大阪府大阪市の美容室 Carpe Diem(カーペ ディエム)を営む鈴木崇仁さん(以下タカさん)より、お店の10周年のプチ改装の一環として作品をオーダーいただいた作品についてのブログです。
今回からやっとランプについてブログを書きます!
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オーダーいただいた際は「ライティングレールに吊るすものを2点」というだけで、オブジェが欲しいとかランプが良いとかもなく、つくるものも全てオマカセ。
一つはオブジェにしたので、もう一つはやっぱりランプをつくりたいと気持ちがムクムクと。
うん、ペンダントランプをつくることにしよう!
さて、作品をつくるにあたって、二つの内一つはこれをテーマに制作したい考えているものがありました。
それは店名である「 Carpe Diem(カーペ ディエム)」という言葉。
字面も良いし響きも好きなこの言葉はどういう意味かというと、、、
その日を摘め(そのひをつめ、ラテン語: Carpe diem、カルペ・ディエム)は、紀元前1世紀の古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する語句。「一日の花を摘め」、「一日を摘め」などとも訳される。また英語では「seize the day」(その日をつかめ/この日をつかめ)とも訳される。ホラティウスは「今日という日の花を摘め」というこの部分で、「今この瞬間を楽しめ」「今という時を大切に使え」と言おうとしている。
今という時を大切に
先のことを考えて不安を感じたり、過ぎたことをクヨクヨしてしまう意識を「今」に立ち返らせてくれる、この、先人の言葉を作品にしたいと思いました。
それにしても3000年も前の詩に登場する語句だとは、古代ローマ人凄すぎる、、、というよりか、いかに人は「今」にとどまることが難しいのかもしれませんね。
この言葉をテーマにしようと考えたとき、鏡を素材につくることを決めました。
鏡は今この瞬間だけを映すものだから
ですが、鏡をランプにするには問題が。鏡は光を「反射」し「透過」しないため、わざわざランプにするには普通のガラスに比べ面白みに欠ける素材なのです。
反射光と透過光について書いたブログです
そこで私は過去につくった、鏡を素材にした作品を応用することにしました。
この作品は見る角度によって表情が大きく変わります!是非リンクをクリックして見てみてください^^
ガラス作家 田中 加奈子 / Kanako Tanaka on Instagram: 個展・無限軌道より 『サンカーク』
鏡は透明な板ガラスの片面に鏡面加工がしてあります。↑↑↑の作品ではその鏡面加工を物理的に削り取ることで模様をつけています。
ちなみに、鏡をそんな風にしちゃってるモノを私は見たことがありません、、、それは恐らく、傷付けたところから鏡が腐食しやすくなるからだと思います。
鏡が腐食すると↓↓↓こんな風に黒い汚れのようになります。
私はその腐食も作品の一部にしたいと考えました。特に今回の作品のテーマは「今という時を大切に」経年変化で腐食し、姿を変えていくだろう作品の今の状態が、今この瞬間にしかない、という想いも込めたかったのです。
なので、経年変化がただの劣化ではなく趣きのある作品になるようデザインを考え、普段は鏡を扱う際に使う腐食防止剤を今回は使用せずに制作することにしました。
ここまでテーマがしっかりしてくれば、あとは手を動かすのみ!
ランプのテーマ編はここまで。
次回の制作編をお楽しみに☆〜(ゝ。∂)
✴︎オーダーについて✴︎
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(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを③ 〜オブジェの制作編〜
こんにちは(^O^)
ガラス作家の田中加奈子です!
美容室の10周年の記念としてオーダーいただいた「オブジェ」と「ランプ」について綴っておりますが、今回はオブジェの制作編です。
これまでを読んでいない方はぜひこちらもお読みください
(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを① 〜オーダーくださった時の気持ち編〜
(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを② 〜オブジェのテーマ編〜
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さて、今回で3記事目になるのですが、引き続き、大阪府大阪市の美容室 Carpe Diem(カーペ ディエム)を営む鈴木崇仁さん(以下タカさん)より、お店の10周年のプチ改装の一環として作品をオーダーいただいた作品についてのブログです。
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今回はオブジェの制作編なんですが、このオブジェはステンドグラスの技法をつかっておりません。約10年ぶりにバーナーワークでパーツをつくってみたので、それについても書いていきたいと思います。
作品のイメージのラフスケッチがこちら
こんな画像たちを参考にしてイメージをかためていきました。
ビーズ状のガラスを使うことを思いつき、ガラス製のビーズを色々探してみるのですが、市販のものは形や大きさが均一で整い過ぎていて、これらだけじゃ何か物足りない、、、
もっと「力」や「勢い」、「流れ」、「瞬間の美しさ」のようなものを表現したい。
そんなガラスが見つからないならば、
つくりましょー!
そんなわけで、ビーズ状(穴が通っている)ガラスをつくるに最適な技法バーナーワークでつくることにしました。
バーナーワークとは、、、
実を言うと、最後にバーナーワークをしたのは約10年前。そんなに間があいても思った通りにつくることができるのか不安を感じながらも、久しぶりの作業にちょっとワクワク(*⁰▿⁰*)
このバーナーワークは上の通りとんぼ玉をつくることができるので、そのつくりかたに倣って制作しました。
とんぼ玉とは、、、
とんぼ玉(とんぼだま、蜻蛉玉)は、柄が入った小さなガラス玉(ビーズ)のこと。模様のついたガラス玉をトンボの複眼に見立てて、「とんぼ玉」と呼ばれたといわれている。
江戸時代には青地に白の花模様のガラス玉を「蜻蛉玉」と呼び、それ以外のものは模様に応じて「スジ玉」「雁木玉」などと呼び分けていたが、現在では模様に関係なく「とんぼ玉」と呼ばれている。
出典元:とんぼ玉 - Wikipedia
ここからは私が実際に作業をしている写真でそのつくり方をご説明したいと思います。
芯棒となるステンレス製の棒の先に離型剤を塗布
棒状のガラスの先をバーナーで熱して熔かす
(このバーナーは最高1,500℃以上なります)
芯棒に熔けたガラスを巻き取る
今回は均一な球体ではなく歪つに形を整える
冷ましたガラスを芯棒から抜き取った状態
(穴のところに離型剤が焼きつくので、穴の内側が茶色になっています)
穴に焼きついた離型剤をハンドリューターで削り取り、ガラスパーツが完成
今回の作品で使うガラスパーツは数百個になるのですが、バーナーワークでつくったものはポイント的に使いたいので、予備を含め約150個ほど準備しました。
さて、このガラスパーツ探し&ガラスパーツ制作と並行して実物大のサンプルも制作しています。過去に似たようなものをつくった経験がないので、本当にこの作品がモノとして成立するのか確認するためです。
ガラスパーツ部分は樹脂製のビーズで代用しそれ以外のところは銅線で。
(銅線部分は実際にはハンダでメッキします)
輪の数をもう一つ増やした方がバランスは良さそうだなぁというのと、イメージ通りにいけそうだということを確認できたので、いよいよ本番用のガラスパーツを使って制作です。
ひたすら銅線にガラスパーツを通して、捻って、ハンダメッキして、通して捻ってメッキして、、、、
を繰り返してこんなカタチのものを大きさを変えて6個つくりました。
その6個の「輪」をバランスをみながらテグスで吊って完成したものがコチラ!
見る角度で見え方が変わります。
近寄ってみるとこんな感じです。
水しぶきのような、光の輪のような、クラウンのようにも見える「輪」が、少しずつ大きくなっていくさまをイメージしています。
オブジェ編はここまで。
次回はもう一つのランプについて書きたいと思います。
お楽しみに☆〜(ゝ。∂)
作品の撮影時に真下に寝転んで撮った写真で、ピンボケしているんだけどお気に入りの一枚。
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(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを② 〜オブジェのテーマ編〜
こんにちは(^O^)
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前回から、美容室の10周年の記念としてオーダーいただいた「オブジェ」と「ランプ」について綴っております。今回はその続きで、オブジェのテーマ編です。
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さて、大阪府大阪市の美容室 Carpe Diem(カーペ ディエム)を営む鈴木崇仁さん(以下タカさん)より、お店の10周年のプチ改装の一環として作品をオーダーいただきました。
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オーダーいただいた時は、「ライティングレールに吊るすものを2点」というだけで、オブジェかランプかというのも全てオマカセでした。
オマカセの作品をつくるときに一番最初にすることは、オーダーしてくださった方やお店の情報を潜在意識に投げ込むこと!
タカさんがブログを書いている方だったので、今回はそのブログを遡って初回の記事から読み始めることに。毎日更新されるようになってからは2年くらいですが、ブログ自体はお店をはじめた10年前から書かれていました。
(初期のブログって、その人らしさがよく出ていると感じることが多いので必ず読むようにしています。)
最近のブログでは、guestさんのビフォーアフターでその洗練された大人っぽいヘアスタイルにドキドキしたり、お嬢さん二人と過ごした休日ブログにほっこりさせられていたりしたのですが、昔のブログは美容ネタも全くないし、正直言うと同じ人が書いているんだろうかと、、、
ここからどうなって今のタカさんになっているのか知りたくてひたすらブログを読んで、その道筋を辿ることにしました。
ある日、ヨガマットでゴロゴロしながらブログを読んでいたらちょっとウトウトしてきました。こういう時は作品のイメージが湧きやすいので、積極的に微睡むようにしています。
ウトウトするとチャンスタイム到来なので、私にとっては大事な時間なのです!昼寝も仕事って幸せだな、、、
で、目論見通りこの時にイメージが湧いてきたのですが、それはとても不思議なものでした。
はじめに、男の人の大きな足が地面に向かって降りてくる感じがして、それに集中しはじめた瞬間何かが弾けたような感覚になりました。
それは水たまりに足を降ろした時の水しぶきのよう。
この時はまだ1年分くらいのブログしか読めていなかったのですが、このイメージがどこからきたのか、どういう意味があるのか知りたくて読み続けることに。そして全部で1500記事以上、10年分を読みました!
読み終えた時に「どんな道でも歩んで行くと決めた人の軌跡」という想いが胸にストンと降りてきて、それを作品のテーマにすることに。
その時に描いたラフスケッチがこちら
水しぶきのような、光の輪のようなものが連なっているイメージです。
でね、これは偶然か、私の潜在意識の仕業なのだろうかわからないのですが、タカさんのお店 Carpe Diem(カーペ ディエム)のロゴは王冠がモチーフになっているのです。
王冠にも見える「輪」が少しずつ大きくなって上昇していく、そんな風にも見えてきました。
ここまで具体的にイメージができてきたら、あとは制作するのみ!!
長くなりそうなので今回はテーマのところまで!
次回は「オブジェ制作編」について書きたいと思います。
お楽しみに☆〜(ゝ。∂)
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(オーダー制作)10周年の記念にオブジェとランプを① 〜オーダーくださった時の気持ち編〜
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ガラス作家の田中加奈子です!
先日、美容室の10周年の記念としてオーダーいただいた「オブジェ」と「ランプ」を納品してきました!今回はその作品について書きたいと思います。
伝えたいことがありすぎるので、数回に分けてちょこちょこ書きまーす。おつきあいいただければ幸いです^^
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大阪府大阪市の美容室 Carpe Diem(カーペ ディエム)を営む鈴木崇仁さん(以下タカさん)より、お店の10周年のプチ改装の一環として作品をオーダーいただきました。
タカさんとはオーダーいただく少し前にfacebookで繋がっていて、タカさんのつくるヘアスタイルを見て、「ただ可愛らしいとか、ただ色気のあるだけの女性らしさではない、女性のもつ凛とした美しさを引き出してくれる美容師さんだなぁ」と思っていました。私が男性だったら、奥さんや彼女の髪をお願いしたい(//∇//)
そんなタカさんからオーダーいただけてとても嬉しかったです。
タカさんのつくるヘアスタイルはブログ・Instagram・facebook で見てみてくださいね~
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しかも、10周年という大きな節目にオーダーいただけるだけでも光栄なのに、
なんと、
同時に2点も!!
同時に2点つくれるのって実はとってもとっても嬉しいんです~
二つあるからこそ表現できることもあるし、オーダー作品のデザインを考えているといくつも案が浮かんで、ギリギリまで悩んで一つのデザインに絞っていくのですが、その時泣く泣くボツにしたものも自分用にこっそりつくろうかと思うくらい気に入っていることが多いのです。(そして作る時間がなくて永遠のお蔵入り、、、涙)
今回は大体の設置場所と設置方法は決まっていて、ライティングレールに吊り下げられる作品をとのことだったので、早速お店の写真を送っていただきました。
で、その写真を見て色々驚くことが、、、
まず一つめは、
お店がめちゃくちゃオシャレでカッコイイこと
あんな素敵なヘアスタイルをつくる方のお店ですもんね!
そしてもう一つは、既にお店で使われているこちらのステンドグラスのランプ
すごく見覚えが、、、
もしや、私の尊敬するステンドグラス作家のBB designworksさんの作品では??
私は学生時にガラスに熱を加え溶かしてカタチをつくるような技法を勉強していたのですが、ガラス片をパッチワークのようにつなぎ合わせてつくるステンドグラスはノータッチでした。
ステンドグラスって、教会のパネルやティファニーランプのような色彩豊かでクラシカルなイメージが強く、現代的なインテリアには合わせづらいものが多かったから、、、
詳しくは過去ブログをご参照ください、、、
ですが、そんな私も今では主にステンドグラスをつくる技法をつかって作品制作をしています。それはBB designworksさんの作品に出会って、ステンドグラスへのイメージが払拭されたことも大きく影響しています。
そんなBB designworksさんのランプを選ばれたタカさんにオマカセでオーダーいただけるなんて、、、
大変恐縮、、、
いや、、、
腕がぶんぶんに鳴りまくりですね!!!
そんなわけで鼻息荒めなスタートをきった今回の作品制作はこれからどんな道を辿り、完成→設置まで至るのでしょうか。
今回は以上です!
次回もお楽しみに☆〜(ゝ。∂)
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(オーダー制作)シャボン玉ランプ・後編
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今回は、前後編に分けてお話ししている「シャボン玉ランプ」の後編です。
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静岡県浜松市のマッサージサロン・喫茶店 ピリカの長谷川朱美さん(以下あけちゃん)よりオーダーいただいたランプの後編をお届けします^ ^
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前回分を呼んでいない方はこちらから読んでくださいね〜
前回は、シャボン玉パーツをランプシェード本体のガラスに、熔着させたところまで書きました。
この△のガラスパーツ4つを組んでランプシェードにしていきます。
今回はブドウのツルのようなランプベースを。このタイプは「置き型」のベースにランプを吊り下げるので、ペンダントランプ同様にゆらゆらした浮遊感があって、シャボン玉のイメージにぴったりだなぁと選びました。
これは厚紙で実物大の模型をつくって吊ってみた状態。
(ランプは必ず実物大の模型をつくって一番しっくりくるサイズに調整しています)
ハンダづけが終わった状態がこちら
このシルバー色のハンダの部分を、ランプベースの色に合わせて、パティーナという薬品で腐食させていきます。
その様子を動画におさめましたので、よかったらご覧ください。(相変わらずの低クオリティー動画なので要注意かつ倍速をオススメします)
パティーナでハンダを染めた後は、ワックスをしっかりと2〜3回重ねてかけて、よく洗浄して、完成です!
まずは消灯時
そして点灯時
気に入ってもらえたかな〜
周囲の人を惹きつけるあけちゃんの軽やかな明るさと優しさを表現した「シャボン玉ランプ」の灯りが、ピリカのお客さまを癒すお手伝いになれば幸いです。
この作品を制作できてとても幸せでした。
あけちゃん、本当にありがとうございました!
今回は以上です☆〜(ゝ。∂)
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小型の作品でしたら1〜2ヶ月程度、大型の作品は4~6ヶ月ほどでお渡しとなります。お時間頂戴してしまいますが、あなたのためだけの一点物を制作しますので、詳細は直接メール(piconoglass@gmail.com)や各種SNSのメッセージ機能にてお気軽にご相談ください^ ^
(オーダー制作)シャボン玉ランプ・前編
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今回はオーダーいただいて制作しました、ランプについて書きたいと思います。前後編に分けてご紹介しますので、こちらはその前編となります。
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あけちゃんは、マッサージサロンを営む傍ら、長年の夢を叶えて、約1年前に喫茶店もオープンされました。以前はお料理教室の先生だったこともあり、あけちゃんのブログやfacebook投稿で見るご飯やパフェはとっても美味しそうかつ目にも美しい(@ ̄ρ ̄@)
今回はマッサージサロン「癒し処 ピリカ」で使うランプをおつくりしました。
あけちゃんのブログを色々読ませてもらっている内に一つのイメージが浮かびました。
それは、
シャボン玉
あけちゃんのまん丸の美しい目と、周りの方々の楽しそうな笑顔がとても印象的でした。シャボン玉って見かけると自然とニコニコしちゃいませんか?あけちゃんにそんな軽やかな明るさと優しさを感じました。
フワフワと軽やかにシャボン玉が舞うランプをつくろう!
そこで問題になるのが、ステンドグラスにとっては良い面でもある
重厚さ
ステンドグラスはガラス片を繋げてつくるため、その繋ぎ目である黒い線が出てしまいます。この線は私は決して嫌いではなく、それを活かした線が美しい作品をつくることをいつも意識しています。
ですが、それが今回の軽やかなシャボン玉のイメージにはどうしても合わないのです、、、
そのため、今回は「フュージング」の技法をつかったランプにすることにしました。フュージングとは、ガラスを電気炉に入れて、熱でガラス同士を熔着させるものです。
これでシャボン玉のパーツをつくり、そのパーツ自体も本体に熔着させることによって、黒い線を最小限におさえることができます。
フュージングについて詳しく書いたブログ
まずはシャボン玉パーツをつくります。
丸く切り出した板状の透明なガラスに、パウダー状の色ガラスと粒状の透明なガラスをのせて800℃で焼きます。
焼き上がりはこんな感じ。パウダー状の色ガラスは焼くと色が変わります。
実際に使うものは少ないのですが、よりイメージに近づけるため、かなりの数を焼いています。
↑の中からイメージに合うものを選んで、ランプシェード本体のガラス(△のガラス)の上にバランスを見ながら並べていきます。
ぷっくりとした感じが可愛らしい。
で、ここから私のこだわりポイント!
このままシャボン玉パーツを△のガラスに溶着しても、ぼってりと(ただ貼りつけた)という感じで、野暮ったくなる可能性が、、、
本当に細かいところなんですが、ここでひと手間加えることで、それを解消することができます。
先程の△のガラスにシャボン玉パーツをのせたものを、真横から見るとこんな感じです。(かなり大げさに書いています)
左側の赤丸で囲んだところが野暮ったさの原因なので、右側のようにすっきりしたカタチにしていきます。
やることは単純です。いらない部分を削っていきます。
このぐるぐる回っている、円盤状の研磨機で削ります。ガラスは熱に弱いので、常に水を垂らして、冷やしながら削っていきます。
先程の図のように削り、△のガラスの上におき、今度はシャボン玉パーツ自体をつくったときより低めの温度で焼いていきます。
焼き上がったものがこちら
ウルっとしたツヤと共に、 シャボン玉パーツと△のガラスとの一体感が出てきましたね!
今回はここまでとして、
次回は続きと仕上りをお披露目します~
お楽しみに☆〜(ゝ。∂)
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(オーダー制作)タロットの鏡
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今回はタロット占い師と活躍されている方よりオーダーいただいた鏡のお話しです。
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今回は「持ち歩くことができる鏡」というオーダーをいただきました。
よく話を聞いてみると、メイクする時に使う鏡を希望とのことで、メインは自宅だけど、まれに外出先でも使いたいとのことでした。
ふむふむ、、、それはもしかして、、、こんな鏡かな??
これはかなり前につくったもので、私が今、家でお化粧をする時に使っている鏡です。
私はけっこうな近眼でメガネをかけることが多く、裸眼だとお化粧するときに鏡を近づけないと全然見えません、、、。なので、簡単に片手で持てて顔の近くに持っていけるものが欲しいなと思ってつくりました。
毎日のように使うものなので、さっと手に持てて、さっと元に戻すことができることがとても重要だと思っています。そのため、市販のこんなスタンドを使っています。
角度も調整できてメイクするにはとても便利だし、持ち歩くにも折りたためるから、今回のオーダーにもいいかもしれない!
ちなみに、フォトフレームだったり、メイク用の鏡でなければ、このようなスタンドを真鍮でおつくりしています。
今回の作品は、使用目的のはっきりしているのモノなので、まずはちゃんと使えるモノのであることがデザインの最優先事項。持ち運ぶならば形はシンプルで、強度ももたせたい、、、
よし、大体のカタチは決まった!!
だけどどんな表情のガラスを使うか、色数や、感じる全体の雰囲気等々、、、まだまだ考えるところはたくさんあります。そしてここからが一番、想いを込められるところ。
オーダーくださったのは、タロット占い師として活動している小吹友紀さん
以下、ゆきちゃんとお呼びしまーす
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私はタロットについて全然詳しくないのですが、子供のころから占いの象徴で、絵柄の芸術性の高さとともに、タロットのもつ神秘的な世界観が好きでした。
同じサイズの小さなカードがどのように並ぶかによって、見える風景が無限にひろがっていく、、、
そんな、私のタロットに抱いているイメージを、作品にしてみようと思いました。
使ったガラスは、
マーブル模様で不透明のガラス
透明〜半透明で向こう側が透けるガラス
左から、絵付けしたもの、すりガラス、透明に白のマーブル模様
テクスチャーに表情があるもの
変わり種はこの二つ
左は鏡を小さくカットしたもの、右はガラスを銅テープで覆ったもので、全体にハンダをのせ、仕上がりはもりっとした金属になります。
↑のガラスたちは、色は統一感を持たせたけれども、角度によっては見え方の変わるものを選びました。それらを同じサイズにカットして組んでいきます。
まずはざっと全体をハンダづけします。
さっきは銅色だったところが、シルバー色になっているのに注目です!
パーツを細かくすることと、縦横に均等にハンダ線が入ることで強度が強くなっていますが、さらに補強を入れていきます。
私が考えた補強テープ(金属板を細く切って、銅テープでくるんでいます)
これを側面にハンダづけします。
全体を整え、綺麗に洗浄してワックスをかけて、、、
完成!!
アップでみるとこんな感じ。
角度や映り込む周りの風景によって、フレーム部の色が変わって見えます。
今回、鏡をつくらせてもらって感じたのですが、鏡で顔を見るということも、ある意味リーディングのようだなと思いました。
朝、鏡に映った顔を見て「今日はいい顔しているな」とか、「何かスッキリしない顔だな」とか、、、
そんなところもタロットを読むことと通ずるところがあるんじゃないかなと、つくりながら考えていました。
とても満足のいく仕上りになっただけでなく、タロットの世界についてあれこれ考えながらつくるのも楽しい時間でした。
ゆきちゃん、私にこの作品をつくる機会を与えてくれてありがとう^^
そして最後にゆきちゃんのタロット占いですが、以前私もお願いしたことがあって、もう「占い」の域を超えて「カウンセリング」のようでした。「あなたは〇〇です」と言われるようなタイプの占いでは満足できなくなっている方におススメしたいです!!
セッション方法は、対面orメッセンジャーで可能とのことなので、お近くの方でなくても大丈夫ですよ~
興味のある方はゆきちゃんfacebookよりメッセージを添えてお問合せしてみてください!
今回は以上です!
次回は最近納品したばかりのランプのご紹介をしたいと思っています。
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